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zoom RSS 「ヒトラーの贋札」

<<   作成日時 : 2008/12/26 17:25   >>

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「ヒトラーの贋札」
監督   ステファン・ルツォヴィッキー
出演   カール・マルコヴィクス  アウグスト・ディール


 第二次世界大戦末期、連合国の経済撹乱をもくろむナチスは、極秘の贋札造りにユダヤ系技術者や美大生を利用した。

 壁一枚隔てた収容所内では、毎日ユダヤ人同胞が銃殺されている一方で、紙幣偽造に加担する彼らの命はとりあえず保障されている。

 しかし、この贋札造りはナチスの戦勝を助長することで、ユダヤ人同胞に対する明らかな裏切り行為でもあった。

 メンバーの一人ボルガーは、贋札造りをボイコットしようと言い始める。
妻を強制収容所で殺害された彼にとって、ナチスに加担する屈辱は、死よりも耐え難いものだった。

 しかし、命が惜しい他のメンバーは、そんな彼を次第に疎ましく思うようになる。

 ユダヤ人として正義を貫くべきか? それとも自分たちの命を優先すべきか?

 究極の選択に苦悩する彼らにも死期はじりじりと迫ってくる。

 仲間割れから贋ドル紙幣の完成が遅れ、ナチス将校と一触即発の事態に陥るが、 寸でのところでサロモンの機転に救われた。

 サロモンの正体は不明だが、贋札やバスポート偽造にかけては超一流の腕前を持つ、裏社会では有名な悪党だったらしい。
ナチス将校に取り入って、病気の仲間に薬を都合してもらうなど、ずる賢しい処世術にもたけ、仲間にとっては救世主のような活躍ぶりをみせた。 

 ”仲間を死なせたくない”
彼なりの強い正義感と同胞愛からだろう。
命を繋ぎとめようとつぎつぎと知恵をしぼり、相手の不意をつき勇敢に立ち回る。

痩せっぽちで風采の上がらない小男サロモンが、頼もしいヒーローに思えてくる。
屈辱に耐えるのは、仲間のため。 そう自分に言い聞かせるように、耐え忍ぶいっぽうで、けっして卑屈にならない毅然とした態度も気持ちいい。

 また、この映画の原作者が、ほかでもないあのボルガーだったというのも皮肉だった。
ナチスの蛮行を世に語り継ぎ、平和を訴えることが今の彼の使命だと言う。
まさに、命あればこそだ。
 
 哀愁ただよう孤高のヒーローとタンゴの切ないメロディーもしっとりとした余韻を残す。

 そして、なによりスリリングで緊張感あふれる展開と、ヒーローの意外性がとても興味深く、思わず引き込まれてしまった。




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