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zoom RSS 「力道山」

<<   作成日時 : 2008/10/01 17:05   >>

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「力道山」
監督   ソン・ヘソン
出演   ソル・ギョング  中谷美紀  藤竜也


 戦後復興期のヒーローといえば力道山。
燦然と輝くチャンピオンベルトがトレードマークのあの写真からは、とうてい想像できない波乱万丈な人生を知り、私は少なからずショックを受けた。

 力道山の荒々しい息遣い、体全体から立ち上ってくる猛々しい怒り、孤独と苦悩、それでもなお憑かれたように前へ前へとつき進んで行く男、力道山。 
その執念とパワーは、ほかでもないハングリー精神そのものだったにちがいない。

 力道山役のソル・ギョングの演技は、まるで力道山が乗り移ったかのように、生き生きと躍動感に満ち溢れていた。
私たちは、彼の演技をとおして力道山の起伏に富んだ人生を、深い感慨をもって知ることが出来る。

 また、自ら肉体改造を行って役作りをしたと言われる屈強な肉体、そこから繰り出される空手チョップと巧みな技の数々は、まさに迫力満点。 
力道山に勝るとも劣らないソル・ギョングの役者魂には、あっぱれだ。

 朝鮮での貧乏生活に見切りをつけ、日本の相撲界で横綱になることだけを夢みて、努力を重ねてきた力道山だったが、相撲界の外国人差別により、夢はあえなく崩れ去る。

長年の下積みの苦労が水の泡となってしまったことに、腹を立て、怒りをぶちまける力道山。
イスを持ち上げ、幹部はじめ力士たちを追い回す野卑な姿は、滑稽だったが、あの差別といじめに耐え抜いた姿を思うと、しみじみ哀れで泣けてくる。

 そんな彼も、一方でなかなか抜け目のない策略家の一面も持ちあわせていた。
 理事長に取り入ろうと臭い猿芝居をうつ場面など、苦労人らしいしたたかさと勘定高さが見え見えで、呆れてしまう。

 相撲界を去り、酒におぼれる彼に、”プロレス” との運命的な出会いが訪れる。
閉鎖的な相撲界と異なり、世界を相手に堂々と戦えるプロレスというものに彼は、再び生きがいを見出し、再起をかけることに。

 早速、渡米して武者修行を終えた彼は、日本でプロレス業界の創始者となる。
テレビ普及の時期と重なったこともあって、力道山とプロレスはたちまちお茶の間の人気者となり、彼は時代の寵児として持てはやされた。

 こうして彼の夢は叶ったのだが、事業家としても野心に燃えていた彼は、その後業界関係者や裏社会との軋轢が重なり、次第に孤立を深めていく。

 ”俺は朝鮮人でも、日本人でもない。世界人だ。”

そう豪語しながら、己を奮い立たせ、がむしゃらに生き急いで逝いった力道山。 

 静かに彼を見守り続けていた妻や家庭もあったのに、彼は満たされることはなかったのだろうか。
常に、上を目指して生き続けることのなんと苦しく切ないことか。

 人生をフルスピードで駆け抜けた力道山の清々しさに、強く胸を打たれた。


 

    

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
この映画、良い作品なのに寂しい扱いですよね。あんまり中谷美紀がうまくなかったのがひっかりましたが、他は頑張っていたし、多くの悲劇を下地にいいドラマを展開させていましたね。主役のソル・ギョング並の役者が日本にいないのがかなりツラいですよ。
クマノス
2008/10/27 15:34
クマノスさん、コメントありがとうございます。
じつは私、力道山が韓国人だったということを知らなかったので、この人物像は新鮮でした。
ワンマンでエネルギッシュな力道山は、ソル・ギョングの演技力が光っていました。一方、控えめな妻役の中谷由紀の存在感が、ちょっと薄かったのが気になりましたね。
韓国映画には、こんな猪突猛進タイプの男性がよく登場してます。はた迷惑ですが、映画の中では躍動感いっぱいで魅力的です。
つばめ
2008/10/27 22:04

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