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zoom RSS 「フルメタルジャケット」

<<   作成日時 : 2008/07/23 22:15   >>

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「フルメタルジャケット」
監督   スタンリー・キューブリック
出演   マシュー・モディーン  リー・アーメイ  ビンセント・ドノフリオ


 熾烈を極めた市街戦がまるで嘘だったかのように、陽気な ”ミッキーマウスマーチ” に合わせて行進する米兵たち。
おびただしい数の死体が散乱する戦場によもや似つかわしくない音楽が、妙に神経を逆なでする。

 この狂気こそが、戦争の正体なのだと映画は訴える。 
見終わった後に広がるのは、言いしれぬ空しさ。 
時間の経過とともに、それは戦争と人間に対する深い失望感へと変わっていく。

 海兵隊に入隊したばかりのごく普通の青年たち。 
その一人主人公ジョーカーも、日々過酷な訓練とハートマン軍曹の低俗きわまりない暴言の洗礼を受け、次第に殺人マシンへと作り変えられていく。 
その様子が、異様な緊張感を帯びて画面に展開する。

 なかでも、鬼軍曹から、”微笑デブ” と呼ばれ、何かにつけ罵倒されていた青年が巻き起こした事件は、悲惨だった。

個性も人間性も一切無視。 
兵器として役に立つかどうかが判断基準の訓練所。 そこで落ちこぼれ、しだいに心を病んでしまった青年が、最後に見せた顔こそが、冷たい殺人兵器そのものに見えるというのも皮肉だった。

 そして、無事訓練を終え戦地ベトナムに送り込まれた新兵たちも、想像を絶する修羅場をくぐり変わっていく。

 米兵を次々と射殺し、ジョーカーたちを恐怖のどん底に陥れた敵の正体が、一人の華奢な女兵士だったとは驚いた。

 そして、その女にとどめをさすジョーカーも尋常ではない。 
ニヤケた皮肉屋の彼が、ついに冷血非道な殺人兵器となった瞬間、まさに悪魔そのものに見えた。

 殺さなければ、殺される。
死ぬか生きるかの瀬戸際に、頼りになるのはやっぱり銃。
鬼軍曹の狂った迷言も、戦場ではなるほど、理にかなっている。

 戦争の狂気をカムフラージュする巧妙な手口。  陽気な音楽に惑わされるな。
 戦争の狂気に目を凝らせ!

 ラストに流れるストーンズ ”ペイントブラック” の歌詞が、妙にしっくり心に馴染む。

 卓越した音楽センスとニヒルな感覚が、映画を個性的で、一層趣のあるものにしていると感じた。





 

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