純愛シネマ

アクセスカウンタ

zoom RSS 「それでもボクはやってない」

<<   作成日時 : 2008/03/03 18:20   >>

ブログ気持玉 0 / トラックバック 1 / コメント 0

「それでもボクはやってない」
監督  周防正行
出演  加瀬亮  瀬戸朝香  役所広司  もたいまさこ


 有罪が言い渡されるラストは、なんともやり切れない悔しさでいっぱいになる。 その想いは、やがて抑えきれない苛立ちへと変わり、こんな理不尽な判決を下す今の裁判制度に、強い不信感を抱くようになった。

 満員電車から降りた鉄平は、突然見知らぬ女子中学生から”痴漢”だと訴えられ、警察に連行される。

 「僕は、やっていない」 声を大にして、再三訴える彼の言葉に、耳を貸すものはない。

 一刻も早く身の潔白を証明して自由になりたい彼に、当直弁護士の言葉は耳を疑う。

 「否認してれば、留置所暮らしだ。訴えられて裁判にでもなれば、下手すれば3ヶ月くらい出て来れない。そのうえ、裁判に勝てる保証は何もない。有罪率は、99.9%だ。1000件に1件しか無罪はない。」

 息子の無実を証明して欲しいと、混雑する駅前で無数のビラ配りをする初老の母親。息子の無罪判決だけを願い、じっと耐え忍ぶ姿が痛々しい。

 ピーンと異様な空気が張り詰める法廷で、人々の思いが複雑に交錯する証人弁論が始まる。
女子中学生の証言は、回を重ねるたび微妙なほころびを見せるものの、主張を翻す気配はなかった。

 一貫して無実を訴え続けてきた彼の真摯な思いが、やっと裁判官に届いたのでは?と胸をなでおろしかけていた矢先のこと。突然、裁判官の交代が告げられる。
そして、あの無慈悲な判決が下る。

 一体、どうすれば無罪を、勝ち取ることが出来るというのだ!

 真実を知らない第三者が人を裁く行為は、非常に危険がともなう。
明らかな真実を、裁判で証明することの難しさ。 第三者の目によって、歪められていく”真実” の頼りなさを痛切に感じた。
彼らの曇った目が、冤罪という新たな罪を生み、罪なき人々に重い十字架を背負わせる。

 これから裁判員制度が導入されることになり、私たちも裁判の重大な責任の一翼を担うことになる。
卑劣な犯罪者を正しく罰し、彼のような不幸な冤罪被害者を生み出さない環境整備の必要性を強く感じた。

 派手な演出があるわけでもないのに、ぐいぐいい引き込まれてしまった。
現実には決して味わいたくない冤罪被害者の不快きわまりない醍醐味を、存分に味わい、追体験できる映画としても大変貴重なものだったと思う。


 

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ

トラックバック(1件)

タイトル (本文) ブログ名/日時
映画「それでもボクはやってない」
それでも、それでもボクはやっていない。控訴します!!刑事事件で起訴されたら有罪率99.9%、冤罪事件にかぎっても97%が有罪になるという実態・・ ...続きを見る
茸茶の想い ∞ 〜祇園精舎の鐘の声 諸行...
2008/03/08 01:17

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
本 文
「それでもボクはやってない」 純愛シネマ/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる