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zoom RSS 「初恋のきた道」

<<   作成日時 : 2008/02/02 22:44   >>

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「初恋のきた道」
監督  チャン・イーモウ
出演  チャン・ツィイー  チョン・ハオ  スン・ホンレイ


 「初恋のきた道」 なんてロマンティックで純情な響きなんだろう。あの田舎娘のはにかんだ笑顔が目に浮かんでくるようだ。

  ディは、夫チャンユーの葬儀を、なんとしても伝統的な慣習どおりにやりたかった。車もあり、葬儀用の布も簡単に手に入るご時勢だというのに、彼女は壊れた機織機を修理させてまで、手作りにこだわった。

 彼らが過ごした青春の日々を振り返るにつれ、目の前の皺だらけの老女ディが、あの初恋に胸焦がし、一途に彼を待ち続けていた純情可憐な少女へと重なっていく。

 村に赴任してきた青年教師チャンユーに一目ぼれしたディは、字が読めなかった。
しかも、当時恋愛結婚する者など皆無の村で、若い男性に身を焦がし、アタックチャンスを伺って、物陰から待ち伏せするディは、さぞかし村人達のヒンシュクを買っただろうに。 
恋に恋する初心な眼差しに、思わず胸がキュンとなる。 

 そんな彼女にとって、見飽きた村の風景も、まさにこの映画のように美しかったにちがいない。見るものすべてが、キラキラと鮮やかで命の輝きに満ち溢れているのだ。

 あたり一面金色に染まる昼下がり、彼を追いかけ、”きのこ餃子”を抱えて、転倒してしまうディ。 
鍋のふたを開けると、そこには湯気が真っ白に立ち上り、熱々ぷりぷりの手作り餃子が目に飛び込んでくる。彼の喜ぶ顔が見たい!そんな一途な彼女の想いがほとばしる描写も、じつに瑞々しく目を見張る。

 盲目の彼女の母親は、身分の違う先生との恋は叶うまいと言いつつも、ディの想いが詰まっている粗末な欠けた茶碗の修繕を人に頼む。
外見の美醜や金の問題ではない。 何よりも子供の気持ちを大切にしたいと思う親心に、思わず胸が詰まった。

 そして、吹雪のなかを、恩師の亡骸を担いで歩く教え子達の行列も、感慨深い映像の一つだった。

 町から初恋の人を連れてきてくれた道を、今教え子と共に、最愛の夫が戻ってくる。
善良で誠実だった彼にふさわしい尊敬と愛情のこもった葬儀。これこそ彼女が思い描いていた光景だったにちがいない。

 暖かい人情の機微に触れ、疲れた心が癒されていく。
とても安らかな気分だ。
理想郷の住人たちの素朴だが、豊かな愛情あふれる暮らしぶりに、久々に心洗われる思いがした。
 
 遠い昔の初恋の思い出の多くが、時と共に色あせる一方で、ディのように一途に初恋の想いを貫き通す姿は、なんとも気高く清々しいものに感じる。

 

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