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zoom RSS 「カッコーの巣の上で」

<<   作成日時 : 2007/12/20 20:14   >>

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「カッコーの巣の上で」
監督  ミロス・フォアマン
出演  ジャック・ニコルソン  ルイーズ・フレッチャー  ウィル・サンプソン


 なんとも衝撃的で胸が締め付けられる映画だ。

 無邪気で陽気な男かと思いきや、何やら不敵な笑みをたたえ虎視淡々と獲物を射るような暗い表情へと豹変する。 
攻撃的でしたたかな男マクマーフィーは、ジャック・ニコルソンのワイルドであくの強い個性をともない、自由を渇望する強烈なキャラクターに仕上がっている。 

 刑務所の強制労働を免れるため、精神障害をよそおった結果、精神病院送りとなるマクマーフィー。

 患者達は、病院のシステムに従い、無気力な日々を強いられていた。

 元来、精神病を患っているわけではないマクマーフィーにとって、窮屈な病院の管理体制は耐えがたいものだった。自由で楽しい生活を提案してみるが、婦長にことごとく却下される。

 ガキ大将さながら、自由奔放に悪知恵を働かせ、スリリングで愉快な企画を披露する彼に、臆病だった患者達も次第に心を開くようになっていく。このあたりの描写が、実に生き生きとしている。

 婦長主導のもとに進められるグループセラピーでは、答えに窮し頑なな表情を見せていた患者達も、海釣りボートの上では、のびのびと実に明るい表情を見せる。

 定期的な投薬、管理された無味乾燥な療養生活は、果たして精神病患者に良い効果をもたらすものなのか?
自由に、その人らしく暮らすことこそ彼らが最も望んでいることではないのか。 

 クリスマスの夜、当直の看守をたぶらかし、女を連れ込みドンちゃん騒ぎ、その後病院から脱走するという計画のはずが、うっかり寝過ごしてしまい、翌朝婦長から手厳しい罰を受ける患者たち。 そのショックから一人の青年患者が自殺を図る。 それを受けて、マクマーフィーは、怒りのあまり婦長の首を絞めてしまう。

 罰として、彼は病院からある治療or手術を施され、物も言えない無気力な廃人にされてしまう。

 変わり果てた姿に耐えかねたチーフ(患者)は、彼を窒息死させた後、脱走をはかる。

 自分自身の殻を突き破り、病院という名の管理体制を破壊したチーフは、ついに生きる自由を手に入れたのだ。
この時の鮮烈な躍動感溢れる映像は、胸がうち震えるほど強烈だった。

 もはや何の助けにもならない病院を見限り、自分の意思で自由に生きる決意をしたチーフ。 
あの寡黙で生気のないロボットのような巨体に、熱い命が吹き込まれようとするシーンは、じつに象徴的で忘れられない。
 
 その勇者の後ろで力なく横たわるマクマーフィー。誰よりも、自由を渇望し、なりふり構わず戦いつくした男の亡骸は、なんとも無念でやりきれない深い悲しみだけを残した。




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