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zoom RSS 「21グラム」

<<   作成日時 : 2007/01/10 18:27   >>

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「21グラム」 監督 アレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ  出演 ショーン・ペン ナオミ・ワッツ ベニチオ・デル・トロ

 ”人間は死ぬと21グラム軽くなる” というデータがあるそうだ。

 21グラム、人間の魂の重さはそんなにも軽いのか。 大切な人を失った時、その命の尊さは、とても一人では抱えきれない程重いものだと実感する。

 心臓移植しか生きる道はないと宣告されていた大学教授ポールの元に突然朗報が届く。運よくドナーが見つかり、命をつなぎとめることが出来た。しかし、彼にある疑問がわく。

”自分に移植された心臓のドナーは一体誰なのか? どんなイキサツで自分の元に届いたのか?”

 調査を依頼した彼は、ドナーの遺族であるクリスティーナと加害者ジャックと接触をもつ。

 夫(ドナー)と二人の娘達との幸せな家庭生活を、突然引き裂いた交通事故。全てを失ったクリスティーナは不幸のどん底にいる。加害者に対する怒り、悲しみ、孤独。それらを紛らわせようとアルコールや麻薬に手を出す。もはや、生きる意欲さえ失ってしまっている彼女。

 クリスティーナの家族を車ではねてしまったジャックは、前科者だが、宗教に救われた経験を持つ信心深いクリスチャンであり、良き父親でもあった。
法で裁かれ刑に服したにもかかわらず、狂ったように自らの罪を責め続け、神の不在を嘆く彼の姿もまた痛々しい。

 心臓移植を受けたポールも幸せとは程遠い生活を送っている。
夫婦関係は冷め切っているのに、彼が死ぬ前に人工授精による出産を望む妻。死と隣り合わせの彼にあまりにも酷な義務といえよう。

 ここに悪人は登場しない。むしろ内向的でデリケートな善人ばかりだ。

 人がうっかり犯してしまった罪が、人の幸せな家庭を破壊し、遺族にどれほどの苦痛をもたらすものなのか。
臓器移植の背景にある人間の命の重さについて、深い考察を迫られる映画だ。

 クリスティーナの前に、自らの死をもって罪を償いたいと申し出るジャック。激しくぶつかり合う二人を前にして、突然命を絶ってしまうポール。 幸運なはずの彼が、最も罪を意識していたということなのか。

 三人の俳優の鬼気迫る演技にぐんぐん引き込まれていく。

 罪を心から償い許しを得ることによって、初めてジャックは再出発することができる。
 重いテーマにやっと一筋の光を見出した時、スーッと心が晴れていくのが手に取るようにわかる。

 的確なカメラワークそして、なにより俳優陣の見事な演技力に深い感動をおぼえる作品だった。



 
 

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