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zoom RSS 「海の上のピアニスト」

<<   作成日時 : 2006/10/20 19:01   >>

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「海の上のピアニスト」  
監督 ジョゼッペ・トルナトーレ  
出演 ティム・ロス  ブルート・テイラー・ヴァンス

 大西洋を航行する豪華客船に置き去りにされ、船上で育てられた赤ん坊が、天才的なピアニストとしての才能を持ちながらも、陸に下りることなく孤独な船上生活者として人生を終える物語だ。

 赤ん坊の名前は、”ナインティーン・ハンドレッド 1900” 時代にちなんで付けられた。

 激しく船が揺れる嵐の日、ピアノのストッパーをはずした彼は、船の大広間を縦横無尽に踊るダンサーのごとくピアノと彼の体は一体となり、インスピレーションの赴くままに自由で奔放なメロディーを奏でる。とってもユニークで楽しい演出だ。

 海を知り尽くしている彼は、その荒れ狂う海の脅威さえも即興の音楽に変えてしまう。 船は難破するかもしれないという時にも、彼はまるで母親の手のひらで遊びまわる子供のように無邪気でいたずらっぽい素顔をみせる。

 船で出会った少女に淡い恋心を抱く彼が、即興で演奏する曲は、優雅で心を惹きつける。

 そんな愛のメロディーを携え、彼女に会うために初めて、下船しようとするが、タラップを半分降りかけたところで断念してしまう。そして、老朽化し不要になった客船に残り、ダイナマイトで爆破される運命を選択する。

 晴れてニューヨークに到着した船客たちが、歓声を上げ初めて目にするアメリカの大地に夢と希望を託して船を下りていく姿とは対照的に、彼にとって広い未知なる大地は、恐怖と混乱の対象でしかない。

 船とピアノの鍵盤だけが、唯一自分を表現できる世界なのだと信じている。 可能性は自分自身の中にあるものであり、外界にそれを求めようとはしない。 
 
 特殊な境遇に育った彼は人や物に全く執着しないかわりに、自分自身の殻を破る勇気も持ちえなかった。
求めても決して満たされない母親の愛を無機質な船に求め、短い人生を閉じてしまうというのは、あまりにも残酷で、やりきれなさだけが残る結末だった。

 ジャズの創始者と名乗る黒人男性との船上ジャズピアノ対決は圧巻だった。
 音楽的な見所も多々あったにもかかわらず、もうひとつ熱くなれない。
 彼に与えられた運命があまりにも残酷すぎるからかもしれない。せめてつかぬ間の恋でもいい、魅力的な彼女との恋愛シーンが挿入されていれば、孤独な彼も観客の私もきっと救われたにちがいない。





 

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